ここでは、まずはポリエチレンがどんな素材であるのか、簡単な概要を紹介します。
ポリエチレンとは、いわゆる「プラスチック」の一種です。
1930年代に作り方が開発され、1950年代に安価に生産できる技術が見つかり、今日まで普及してきました。
現代のプラスチック製品のほとんどは、このポリエチレンでできているといわれるほど、かなり活用されている素材です。
ちんみに、ポリエチレンはローマ字表記ではPolyEthyleneとなり、頭文字をとってPEとも表記されます。
1-1.特徴や短所・長所
ポリエチレンといっても、分子量や密度の違いで数種類に分けることができますが、それぞれに共通した特徴があります。それは下記の点です。
- 低価格で製造することができるため、大量に消費されるものに向いている
- 分子構造や密度によって強度が変わるため、様々な形状になる
- 日用品から工業用品まで、いろいろなものに加工できる
続いて、ポリエチレンが持つ長所と短所をいくつか紹介します。
■ポリエチレンの長所
- 頻繁に使用したり、交換したりするものならばコストを抑えられる
- 低温環境に強く、-20℃くらいまでであれば変形したり、壊れたりしない
- 衛生面にも優れており、食品関係の用途であっても使用が可能
- 防水性があり、油を含む薬品類も弾くため、保存容器や配管などにも適している
- 電気を通さない絶縁体である
■ポリエチレンの短所
- 70℃以上の高温には弱く、変形したり、燃えたりするため使用できない
- 傷がつきやすいため、強い衝撃がかかるところでは使用できない
- 紫外線に弱く、直射日光が当たると劣化してしまう
- 印刷や塗装をするのには工夫が必要
簡単にまとめると、
ポリエチレンは低温環境や水に強く、熱に弱いというイメージを持っておくとよいでしょう。
1-2.用途
例えば、
レジ袋などが、最も身近なポリエチレンだといえるでしょう。
また、食品用のラップフィルムやタッパーなどにも活用されています。
さらに、シャンプーや洗剤の容器などがあげられます。