
ポリエチレンという言葉を聞いた際、似たような名前のポリプロピレンという素材も合わせて思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
ポリプロピレンはPolypropyleneの頭文字からPPと表記されます。
ここでは、ポリプロピレンとポリエチレンの共通点や違いについてご紹介します。
3-1.ポリプロピレンとポリエチレンの共通点
ポリプロピレンとポリエチレンは分子構造が異なるものの、炭素と水素から成る合成樹脂であることに加え、以下のような共通点があります。
- 安価で製造することが可能
- 耐水性があるため、保存容器などに使用可能
- 電気を通さない絶縁体である
- 無臭で、毒性もない
- 水に浮く
以上のような特性により、ポリプロピレンはポリエチレンと同様、タッパー・バケツなどの日用雑貨や包装用フィルム・食品容器といったものによく使用されています。
3-2.ポリプロピレンとポリエチレンの相違点

ポリプロピレンとポリエチレンは、名前も使用用途も似ています。
ただ、下記のような違いがあることも覚えておきましょう。
- 100℃を超える温度でも変形したり燃えたりしない
- ポリエチレンより硬く、衝撃に強い
- 透明で発色性に優れる
- 加工性に優れ、速乾性がある
以上の特性から、精度が要求される工業・医療用品や、細かいデザインを施した日用雑貨品など、ポリエチレンの特性ではカバーできないものにポリプロピレンが使われています。
また、加工性と速乾性に優れている点から繊維素材として使用されることもあり、使い捨てオムツや下着、アンダーシャツなどの素材にも選ばれているます。
ポリプロピレンは、ポリエチレンよりより幅広い用途で使用できる素材といえるでしょう。